コンテキストリンクとしてのラベルは、ドキュメントまたは情報チャンクの本文内にあるハイパーリンクテキストを説明しているラベルで、コンテキストリンクは周囲のテキストという説明的なコンテキスト内に生じます。
コンテキストリンクは作成が簡単で、Webの成功を促すエキサイティングな相互連結性の基礎といえます。
しかし、コンテキストリンクの作成が容易だからといって、それが必ずしもうまく働いてくれるわけではありません。作成が容易であるがために問題が起こるのでしょう。
一般的に、コンテキストリンクはシステム的に開発されるのではなく、その場その場のやり方で開発されます。著者がテキストと何かを関係付け、その結びつきを記号化してドキュメントに入力して出来上がるため、これらのハイパーテキストのつながりは、階層内で親子関係のある項目がつながっているのとは異なり、個人的でそれぞれ異なった種類のものとなります。
コンテキストリンクラベルは人が違えばその表す内容も異なります。「シェイクスピア」というリンクを見て詩人のシェイクスピアに関するサイトへつながると思う人もいれば、Wikipediaへつながると考える人もいるでしょうし、つながる先はシェイクスピアという場所かもしれません。
つながる先のコンテンツを表現するのには、コンテキストリンクは当然そのコンテキストに頼ることになります。
コンテンツの著者がそのコンテキストをうまく作り上げることができれば、ラベルの意味は周囲のテキストから引き出されますが、そうでなければ、ラベルは具象性という価値を失い、ユーザーに思いもよらないいやな体験をさせてしまうこともあるでしょう。